例えば、クジラが沿岸に迷い込んだり、イワシのような小魚が浜に打ち上げられたり、リュウグウノツカイなどの深海魚などが網にかかったり、海岸に打ち上げられると大地震の前兆だとか言い出す人たちがいます。このようなことを言いだす人たち悪気があってそのようなことを言っているのか、それともそうでないのかは私にはわかりません。

しかし、そのような発言というのはそのような発言を聞いた人たちの中には不安になる人もいるかもしれません。

そして、彼らは、彼らがそのように言うのには関東大震災のときはどうだたとか、昭和初期の三陸地震の前はどうだったとか、東日本大震災はどうだったとか、その時にあった時と同じ現象が今回もおこっているから、これから大地震が来るかもしれないと言っているのです。この「かもしれない」というのが非常に厄介なのです。

なぜならば、確かに大地震の前には今まで人目に触れることのなかった深海魚など海岸に打ちあがったかもしれませんが、それは例の一つにすぎまません。もっと言えば深海魚が海岸に打ちあがった時には高確率で大地震が来るのならば、それは科学者が研究し、何らかの法則を見出しているはずです。

しかし、実際にはそのようなことはなく、深海魚が海岸に打ちあがった後にたまたま大地震が起こったときもあっただけなのです。しかし、どういうわけか大地震が来ることをあおる人たちはさきのような現象が起こると非常に騒ぎ立て人々の不安心理をあおるのです。

私はこのような非科学的なことをあたかも科学的なものとしてなんでも大地震の予兆と結び付けるのは良くないと思います。それから、このような何か人の不安をあおってそれでお金もうけをする人たちが一部にいますが、そのような仕事は私はしたいとは思いません。