金の経済を知る人は多し。時の経済を知る人は希少なり。
朝礼ネタ5017 2022/04/08 教育自己啓発時間管理昔、さる海軍大学における授業で、教官が学生たちにある設問を与えました。
「100発100中の砲1門と、100発1中の砲100門。どちらが勝るか?」
つまり100発100中の大砲1門と、100発1中の大砲100門が砲撃戦を行うと、
どちらが勝つかという問題です。
ある計算をすると結果がはっきり見えてきます。
100発100中の大砲1門は、
敵の大砲を全滅させるのには100回発砲しなければなりません。
その間に、100発1中の大砲100門は5050回発射することができます。
なぜなら100門の大砲は1門ずつ減っていくわけですが、
1射目が100発、2射目が99発と、
生き残った大砲が100回一斉射撃を行うので、
その合計が5050発となるのです。
つまり単純計算では50.5回の命中弾があるわけで、
100発100中の大砲が100回射撃している間に、
50回以上の命中弾を受けることになり、100発1中大砲部隊の圧勝となるのです。
そこで教官が、
「金の経済を知る人は多いが、時の経済を知る人は少ない」
と説明しました。
大砲1門の導入にかかるお金については安くすむので、
この方が金の経済としては勝っています。
しかし1門の大砲が1発発射する間に、
100門の大砲は1回の一斉射撃で100発発射してしまいます。
つまりこれが時間的経済、時の経済で、こちらが完全に勝っているというのです。
時は金なりという言葉があるにもかかわらず、
お金に比べて時間が、経済的な価値から除外されがちなのは確かです。
時間の価値というものを、再確認した方がよさそうです。