一億一心っていう言葉を知ってますか?

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  • 「一億一心」という言葉を知っていますか? 何となく解かる様な気もしますが、最近ではあまり聞かないと思います。

    これは戦時中にもてはやされた言葉で、天皇の大御心に沿って戦争を完遂し鬼畜米英を撃滅する為に、日本国中の国民全てが心を一つにしようと呼び掛けられた言葉です。
    安倍政権の一億総活躍社会や、かつて流行った一億総白痴化、一億総中流などはこの言葉の流れで出て来たものです。

    あの戦争を経験した人はこの言葉を聞くと大抵、眉をひそめるでしょう。
    何故なら戦争や軍部を批判したり平和を賛美すると即憲兵に連行されて命の保証も無かった時代で、全ての人間が皆同じ方向を向いて、思想、言論、行動も全て同じでなければいけなかった、その恐ろしさ、おぞましさ、不自然さを痛感しているからでしょう。

    よく似た言葉で今でも使われる言葉に、「○○一丸となって」という言葉があります。「全社一丸となって」「全校一丸となって」「全国民が一丸となって」などと言いますが、「一億一心」と大差ない意味です。
    ただ違うのは、一億一心が強制された面が大きいのに比べ、「一丸」は呼び掛ける者と応じる者が互いに自発的な思いから結果的に同じ意識になる、という事だと思います。

    「一丸」は企業活動にとっては大切な要素の一つです。企業活動はトップから社員の末端まで同じ方向に進まなければ成り立ちません。即ち社員が一丸となる事は企業のパワーを一方向に集中するという事で、そうでなければ企業の発展は覚束ないものになります。社員一丸はそういう意味で必要不可欠なのです。

    しかし似て非なるものとして、上位下達でしか動こうとしない硬直した不活発な組織があります。一見、皆が同じ方向に向いて進んでいるのですが、自発的意思が無いという点で、これはまさに一億一心なのです。

    社員の自由闊達な発想やそれに伴う活発な議論が、企業パワーを生みだす源である事も今や疑う余地はありません。
    ある意味、最初は混沌とした状態が続くかもしれませんが、議論を尽くした結果、一定方向に収斂された状態が社員一丸なのだと思います。自発的な意思の基に方向づけられたパワーこそが真の企業パワーになり得るのではないでしょうか。




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