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交通事故を起こした加害者に課される3つの責任

  朝礼ネタ5011  2022/04/02  安全規則・ルール

営業の仕事を担当していると車で配達したり、得意先に訪問したりするケースが多くなります。そうなると、懸念されるのが交通事故を起こすことです。

交通事故を起こすと、加害者には3つの責任が課されます。
1)民事責任
2)刑事責任
3)行政責任

民事責任というのは、民法や自賠責法で定められている責任のことです。被害者に与えた損害を賠償することが義務付けられています。

民法では、『故意や過失によって他人の権利を侵害した者は、そのことによって生じた損害を賠償する責任がある』と定められています。

人身事故や物損事故を起こした場合は、被害者に対してその損害を賠償をしなければなりません。

なお、民事責任は刑事責任や行政責任には一切関与しません。従って、刑事責任や行政責任を果たしたからといって、民事責任が免責されることはありません。

そして、民事責任はあくまでも金銭での解決を目的としています。被害者が被ったあらゆる損害を金額に置き換えて補償することになります。

補償する損害は治療費や修理費、代替品購入費、休業損害、逸失利益などの経済的損害だけではありません。精神的な苦痛という損害に対して慰謝料という形で損害賠償をしなければなりません。 

なお、慰謝料と言うのは、被害者の身体を傷付けた場合に限られます。いくら大切なものを壊されたことで精神的苦痛が大きかったとしても、物的損害に対して慰謝料を支払う必要はありません。

ちなみに、ペットは法律上では物となっているため、ペットに対する損害において慰謝料の支払い義務はありません。

一方、人身事故における刑事責任としては、懲役刑や禁固刑、罰金刑などが科されます。

刑法上の罪状としては「自動車運転過失致死傷罪」、悪質・危険な運転の場合は「危険運転致死傷罪」が科されます。また、被害者を引きずったまま走った場合は「殺人罪」に問われることもあります。

なお、民事責任において被害者との間で示談が成立していると、執行猶予や略式罰金など、刑事罰の軽くなるケースがあります。

行政責任というのは、公安委員会から運転免許の取消しや停止などの処分を受けることです。

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