「心の消しゴム論」ー指導者は間違いを犯すもの
朝礼ネタ4887 2021/11/26 名言・格言尊敬する人自己啓発本田宗一郎氏の持論に「心の消しゴム論」というものがあります。
間違いを全く犯さない指導者などは存在せず、
間違いをいっぱい犯すのが指導者である、というのが氏の考えです。
確かに指導者であっても人間なのですから、間違いがあって当たり前です。
氏自身も自分の過去を振り返って、多くの人を嫌な気持ちにさせたり、怒らせたりして、
愛想を尽かした人もいっぱいいたのは事実だと述懐しています。
しかしそんな人たちも最終的にはそれを許して、
自分に付いて来てくれたことに物凄く感謝しており、
そのことが自分にとっての一番の宝物だと述べています。
そしてなぜ、その人たちが間違いを犯した自分を許してくれたのかというと、
自分に私心がなかったからじゃないかと氏は分析しています。
氏は常に、社員が良くなるため、会社が良くなるため、
ひいては皆が日本が世界がよくなるためをモットーにしてきたといいます。
そのことを懸命に考えた挙句の言動なので、悪意があるわけでもなさそうだし、
あいつの言うことにも一理はあるし、腹は立つがもうしばらく一緒に頑張ってやろうか、
と考えてくれたのではないかというのです。
つまり自分の過ちを心の消しゴムで消してくれる人が自分の周りにいる、
ということが人生の宝物だということで、
これを氏は「心の消しゴム論」と呼んでいました。
いわば本当の意味での滅私奉公が必要だということなのです。
指導者のみならず、人として人間社会で生きて行く上で、
このことはとても大切なことだと思うのですが、
よほどできた人間でなければ難しい、極意中の極意に思えます。
頑張りましょう。