言葉だけでは伝わらないこと
朝礼ネタ4654 2021/04/16 心理・メンタル名言・格言コミュニケーション解剖学者でベストセラー「バカの壁」の作者でもある養老孟子氏が、
あるテレビ番組で言っていました。
「言葉は本来は、『あっちに牛がいる』とが『狼がいる』、
などの情報を伝達するための道具。
自分の感情や感覚を伝えるというのは、元々の使い方ではない。
例えば『美味い』という言葉では、自分の感じた美味さはどんなふうに、
どのくらい美味いのかは伝えられない。それは結局本人にしか分からないこと」
確かにそうです。自分の感覚で感じたことを、
他人に言葉で正確に100%伝えることは不可能です。
自分しか見たことのない美しい風景を、
それを見たことのない人にいくら言葉を尽くしても、例え話をしても、
自分と同じ感覚を共有することはできません。
しかし一生懸命に伝えようとすると、
少なくとも相手は分かったような気にはなってくれます。
それは語調や表情や身振り手振りなど、
あなたが一生懸命に話す様子を見て気持ちを動かされるからです。
自分の気持ちを伝えるというのは、言葉の本来の使い方ではないとしても、
当然ながら会話は現代の生活にとっては欠かすことのできないもです。
にもかかわらず伝えたいことが伝え切れない。
それを補完するのが、相手と面と向かうことではないでしょうか。
人の心を動かさねばならない営業や交渉ごとで、
相手と直接面談することが大切なのは、そう考えると非常によく理解できます。
手紙や電話やメールは、それぞれ利点があります。
しかしそれだけで事足りると考えるのは浅はかです。