教養のある魅力的な人

  • 追加
  • 京都呉服の中心地、室町の呉服問屋ではその昔、店の手代以上の奉公人は、
    午後三時以降には仕事を止めて、邦楽の稽古に行くのを許されたそうです。
    それをしない店は、奉公人に教養さえ着けてあげられない店として、
    「あそこは商売ばっかりして」と同業者から馬鹿にされたと謂います。
    いずれ暖簾分けをして店主となる奉公人は、学んだ教養を商売上の付き合いの基礎にしたということです。

    奉公人は丁稚として雑用の仕事が与えられます。経験を積んで手代、番頭と昇進するのですが、
    その奉公期間に仕入れ方法や売り方や銭勘定のような商売の技術を習得していきます。
    そして最終的には、暖簾分けを許されると独立して自分の店を持てるのです。

    しかし商売は単なるそれらの商売技術だけでは成り立ちません。
    相手があって初めて成り立つのが商売ですから、人脈や信用なども重要で、従って人とのお付き合いが大切です。
    人様と一人前のお付き合いができることも商売には必要なわけで、
    それには人としての奥深さや幅も身に付けさせることも、奉公人を一人前に育てるためには不可欠だと、
    昔の室町の店主たちは考えていたのだと思います。

    邦楽の稽古とはあくまでそのきっかけで、単に花街での付き合い方を覚えるだけではなく、
    それも含めて総合的に人を魅了する人間、つまるところ教養ある人間にならなくてはならない、と読み解くことができます。

    邦楽の稽古などはいうなればお遊びや趣味ですから、店の仕事から逃げ出すよい理由で、
    多くの奉公人がこれ幸いとお稽古に逃避していたかもしれません。
    大切なお客様の接待の下調べに、早速今夜繰り出そうと考えているあなた、ちょっと違うかもしれませんよ。




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