生きていると、ほんとうに色々なことがあります。
それは、人として人間社会で生活していると、避けられないことです。

いいことも、そうでないことも、全て自分の栄養として受け留めることができたら、どれほど心が楽に生きていけるでしょうか。

今日は、そんなことを念頭に置きながら、一つお話を紹介したいと思います。

こんなことを言われたことがあります。

「されたことは忘れよ、
 してあげたことも、忘れよ、
 他者に自分がしてしまったことは憶えておけ、
 他者にしていただいたことも、憶えておけ」

というものです。

私には、歳の離れた弟がおります。その弟が、先日私に偉そうなことを言い、腹が立って仕方がありませんでした。
顔も見たくないほどでした。

しかし、時間というものはありがたいもので、それからしばらくして、少し冷静になった私は、これまでに弟にしてもらったことをあれこれ思い出していました。
同時に、私が、弟にしてしまったことも思い出していました。

すると、気持ちが穏やかになり、とげとげしさは消えてなくなりました。

「ああ、そうだ、されたこともあるけれど、こちらがやってしまったこともあるな。お互いさま、だな。」

もしかしたら、「お互いさまでは片付けられないよ」と思わせてしまうほどのことをしてしまっていたかもしれません。

家族ですらこうですから、一歩社会に出て、出会った人と、必ずしも相性がいいとは限りません。嫌なところばかりが鼻につく、ということもあるでしょう。
けれど、どこか見えないところで、きっと「お蔭さま、お互いさま」ということがあるはずです。

「ムッとした、カチンときた」と思ったときは、一呼吸おいて、そのように人を、自分を見たいものです。