12月17日は飛行機の日-コンコルドの失敗から学ぶ
朝礼ネタ5677 2022/12/17 12月今日は何の日?12月17日は「飛行機の日」とされています。
この記念日は1903年(明治36年)の12月17日に、アメリカのノースカロライナ州キティホークで、ライト兄弟が動力飛行機の初飛行に成功したことに由来します。
飛行は4回行われ、最長飛行は4回目の59秒で、飛行距離は256mでした。
ところで、現在では世界中で飛行機が飛んでいますが、飛行機における歴史上最大の失敗作があり、それが「コンコルド」です。
コンコルドは1960年代に開発が始まり、世界初の未来型の超音速旅客機として高い評判を得たことで、世界中から注文が殺到しました。
ところがその後、莫大な開発コストや維持費、超高額な価格、乗客収容数の少なさなど、多くのデメリットが浮き彫りになったことでキャンセルが相次ぎました。そのため、開発を継続しても、コスト以上の収入を得られる可能性が無くなりました。
それなのに、ここでやめると『これまでにかけた膨大な費用を回収できなくなる』という不合理な判断によって、開発が継続されてしまいます。結局、機体は16台しか製造されず、大赤字だけが残りました。
この悲劇から、「コンコルド効果」(サンクコスト効果)という言葉が生まれます。
出資を継続することは損失の増加に繋がると内心では分かっていても、それまでのサンクコスト(埋没費用)を惜しみ、出資を止められない心理状態を意味します。
ビジネスにおいても、コンコルド効果が起こり得ます。
失敗した場合は損失の回収よりも、損失の拡大を抑えることに注力すべきです。コンコルド効果を防ぐには、事前にいくらの損失が生じたら方針転換するという計画を立てておくことが有効になります。