「機械に知恵を入れろ」と言われたら、あなたはどうしますか?
朝礼ネタ4653 2021/04/15 名言・格言尊敬する人自己啓発本田宗一郎氏は工場に入っては、
「機械に知恵を入れろ」と従業員にしばしば言っていたそうです。
これはどういう意味なのでしょうか?
機械を何に使うのかと問われれば、
普通なら物を造るために使うと答えたくなります。
しかし氏は「機械というものは全てが時間を稼ぐ道具なんだ」と言っています。
例えば、槌と金床を使って叩き出しで鍋を造るより、
プレス機を使う方が圧倒的に時間が稼げます。
だから高い機械代を払って機械を導入するのです。
機械の単なる導入は誰でも行うことですが、
宗一郎氏は、
「仕様書通りに何も考えず機械を使うのは、
人が機械に使われて大事な時間を賃金のために切り売りしているだけだ。
ホンダの従業員は機械の奴隷じゃない」
と考えていました。
氏は従業員に、今の仕事を楽に安全に、
楽しく清潔に行うにはどうすれば良いかをいつも考えろと話していました。
工場の効率化はその結果だというのです。
だから毎日漫然と同じ仕事の仕方をしていることが、氏は大嫌いでした。
工夫がなく、昨日と今日の仕事に違いがなければ仕事をしている意味がない、
というのが氏の考えでした。
それが「機械に知恵を入れろ」ということの意味なのです。
日々の仕事や作業は同じことの繰り返しが大多数です。
だから何も意識せずに体が自然と動きます。
そこに落とし穴があるのかもしれません。
左手で押していたボタンスイッチを右手で押すようにすれば、
作業が1秒速く楽になることもあります。