カッコ良いピストは道路交通法違反
朝礼ネタ4626 2021/03/23 商品・サービス規則・ルール以前、ある笑い芸人が後輪にブレーキの付いていない自転車に乗っていたため、道路交通法違反で警察に摘発されたことがあります。
道路交通法では、自転車の両輪にブレーキを付けることが義務化されています。
なぜ、ブレーキを付けない自転車に乗るかというと、単に「カッコ良い」からです。
ブレーキを付けていない自転車は「ピスト」と呼ばれており、ファッション性の高いデザインになっています。
ピストがブームになったきっかけは、アメリカの自転車宅配業の若い配達員がピストを使っていたことです。
車と車の間をすり抜けながら走っていく姿がテレビや雑誌で紹介され、それが若者の間でカッコイイと人気になり、利用者が増加しました。
ピストという言葉はイタリア語で「競技場」という意味であり、本来は競技用の自転車のことです。
競技用の自転車はブレーキを装着することが禁止されているため、固定ギアになっています。
固定ギアの場合はペダルと車輪が直結しているため、普通の自転車と違い、後ろに漕いでバックすることができます。
また、ブレーキの無いピストを止める場合は、足の回転を止めることによってタイヤの回転を止めます。
しかし、走っている自転車を足の力だけで止めるには強靭な脚力が必要であり、鍛えられたプロにしかできません。
鍛えてもいない素人が脚力だけで、走っているピストを止めることはできません。
仮に、タイヤの回転を止められたとしても、タイヤがロックしたまま惰性で前へ進み、自転車のコントロールが利かなくなります。
ブレーキの無い自転車で公道を走ることは、事故というリスクを背負って走っていることになります。