悲しみだけでなく温かさもある
朝礼ネタ4608 2021/03/05 心理・メンタルメディア・ニュース安全東日本大震災発生から、10年がたちましたが、あなたは、あっという間の10年でしたか?
それとも、まだ10年という気持ちでしょうか。
10年目ということで、あの時の記憶を風化させてはいけないと、当時の様子を描いたお話を、いくつか読みました。
テレビではあまり聞いたことがなかったエピソードばかりでした。
地元のラジオ局に自分の安否を何度もメールし、無事に家族と再会できたことや、住民に寄り添う番組を放送していた、岩手や宮城のラジオ局の職員の皆さんのこと。
復興に向けて歩き出した地元住民の思いや奮闘など、語り切れないほど印象に残っています。
「悲しみの中にも温かさあり」といったエピソードが、たくさん紹介されていて涙があふれました。
私は東北人ではありませんが、きっと、地元の人たちにとって、忘れられない経験になったことでしょう。
そして、ボランティア活動について知ることもできました。
何度も東京から宮城に通ってボランティアをした人の話を読むまで、どのような活動をし、地元の人とどのように関わっていたのかわかりませんでした。
「つらいことを思い出させない気配りを忘れてはならない。親し気に話すだけが支援ではない」という文言に胸を打たれました。
気持ちに寄り添うことって、簡単なようでとても難しいことなのです。
テレビでは、衝撃的な映像がメインになりがちですが、本当にそれだけでしょうか。
そう問いかけたくなるほど、地元の人たちは知恵を出し合い、励まし合いながら生きています。
だからこそ「被災地、被災者」という言葉を軽々しく口にしたくないし、してはいけないと思いました。
海外でも大きく報道されるほどの大災害だったけれど、たくさんの大切なメッセージを残してくれました。
例えば、家族や友人への感謝はすぐに声に出そうとか、夢を持って前向きに生きることなど数え切れません。
当時の様子を文章にして残してくださった人たちへの感謝も、忘れてはいけないと思い、この場を借りて「ありがとうございました」とお伝えします。