ブラインドレストランをご存知ですか?
朝礼ネタ1934 2021/01/01 社会・経済食事世界にはさまざまな食文化が存在していることは言うまでもありませんが、なかには面白い試みをコンセプトとして食事を提供してくれるお店があるのです。
それこそが、「ブラインドレストラン」と呼ばれるものになります。すなわち、ブラインド=真っ暗ななかで目隠しをして、一体自分が誰と何を食べているのかといった視覚から得られるはずの情報を一切シャットアウトした状態で食事を摂るといったレストランのことを指しています。
そのとき、味覚や嗅覚が研ぎ澄まされることは当然のことですが、食事というものの崇高さや大切さ、また普段意識していなかったような新しい感覚を得ることができると、とりわけ海外では人気があるそうです。
最近ではお寺などをはじめ、日本でも暗闇状態で食事を提供するお店があるそうです。
そもそも人間は原始の頃から、食べているときには無防備になっているものでした。食事中の油断によって動物に襲われてしまったり、命を落とすことになる可能性があったわけです。
だからこそ、人はなるべく壁を背にして、食事を取りたいといった習性があると言われてきましたし、実際、飲食店で真ん中の席よりも、端の席から埋まっていくことは本能的な欲求に従った、当然の帰結と言えなくないのだと思われます。
すなわち、真っ暗ななかで飲食するということは、古来の記憶を呼び起こすものであり、そもそも安心安全な食事風景というものが最近始まったものに過ぎないといったことを思い起こさせてくれるといった意味では一度経験しておいても悪くないのかもしれません。