完璧な製品開発にこだわり過ぎるデメリット
朝礼ネタ5904 2024/08/17 社会・経済ビジネス海外の企業は、日本企業に比べてビジネスライクです。
同じ新製品のリリースの仕方も、日本企業と海外企業では、どこか対照的に感じます。日本企業だと、いわゆる完成度をリリース前に100%までなるべく引き上げます。納期直前まで徹底的に新製品のスペックやデザインを見直したり、細かい欠点や仕様上の弱点などを徹底して改善します。一方の海外企業ですが、とりあえず納期が来たら多少未完成だったとしても普通にリリースします。もちろんすべての海外の企業がそうではないかもしれません。しかし一般的にそのような傾向があり、納期ギリギリまで粘って完璧を目指すよりも、とりあえずは発売日に向けて完成させ、もし欠点や弱点があったとしても、それは後々、製品のアップデートやバージョンアップでケアすれば良い、という合理的かつビジネスライクな発想をするそうです。
日本企業にはなかなかおいそれとは真似が出来ません。
日本国内のクライアントやエンドユーザーの皆様はクオリティを重視しますし、成熟した日本のマーケットにおいて未完成の製品をむやみに提供することは、なかなかにリスキーです。
とは言いましても昨今のビジネスシーンを考えるに、以前のように膨大な開発時間やコストをかけて「完璧な新製品」を作るリソースはありません。これは感覚的な表現になりますが、100%ではなく80%から70%程度の完成度でもよいので海外の企業を見習って、私たちもむやみやたらに完璧にこだわらず、スピード重視で製品のリリースを行ってみるのも実は大事なのかもしれません。
完全無欠な新製品開発に固執するあまり、いわゆる発売日を何度も先延ばしすれば、それこそ自社製品を今か今かと心待ちにしてくれていた熱心なエンドユーザーの気持ちを踏みにじることになります。またクライアントの方々からはクオリティにこだわるあまりに何度も発売延期を繰り返す企業、という見方をされてしまいます。未完成でリリースすべきではありませんが、ある程度のレベルまで完成度を高めた後は、丁寧なユーザーサポートや後発の製品リリースでビジネスライクにケアした方が、最近の環境にむしろあっている気がします。