大きな頼みごとには『フット・イン・ザ・ドア』を
朝礼ネタ1365 2021/01/01 コミュニケーション営業皆さんは誰かに、大きな頼みごとをするとき、どのように相手に話を切り出しますか。人によっては、軽く前置きを入れてから頼みごとをする人もいるでしょう。
反対に、前置きなどはせず、いきなり頼みごとをする人もいると思います。この場合、後者のやり方ですと失敗してしまう可能性が高いです。
たとえばあなたが友人から、いきなり大きな頼みごとをされたとしても、断る人は多いでしょう。
では大きな頼みごとを相手に受け入れてもらうためには、どうすればいいでしょうか。
おすすめの方法は、まずは小さな頼みごとを受け入れてもらうことです。小さな頼みごとであれば、相手も了承してくれる可能性が高いでしょう。
たとえばあなたが相手に頼みたいことが『ある資料で確認してもらいたいことが何十箇所もある』ことだったとします。
もし相手がよほど忙しくなければ、あなたが「ちょっとだけ席を外してほしい」と言えば、相手は了承してくれると思います。
そして「仕事の資料で一箇所だけ気になるところがあるから見てほしい」とお願いすれば、相手も資料を確認してくれるでしょう。
最後に本命の資料を出して「他の資料でも確認してほしいところが何十箇所もあるから見てほしい」とお願いすれば、これも相手は確認してくれると考えられます。
仮にその資料が、仕事にそれほど差し支えがない資料であっても、相手は確認してくれる可能性が上がることでしょう。
実は人というのは一度了承すると、次の頼みごとは断りづらくなるという心理を持っています。
この心理を突いて、まず『小さな頼みごと』をして、それから頼みごとのスケールを大きくしていって、本来の目的である『大きな頼みごと』を成功させる手段を、心理学で『フット・イン・ザ・ドア』と呼びます。これは顧客との商談にも使えるでしょう。
顧客と上手く良い関係を築きつつも、もし顧客に大きな頼みごとをするときは『フット・イン・ザ・ドア』の方法を使ってみることも良いかもしれないと思いました。