憶えておくとよいこと、忘れる方がよいこと
朝礼ネタ934 2021/01/01 コミュニケーション生きていると、ほんとうに色々なことがあります。
それは、人として人間社会で生活していると、避けられないことです。
いいことも、そうでないことも、全て自分の栄養として受け留めることができたら、どれほど心が楽に生きていけるでしょうか。
今日は、そんなことを念頭に置きながら、一つお話を紹介したいと思います。
こんなことを言われたことがあります。
「されたことは忘れよ、
してあげたことも、忘れよ、
他者に自分がしてしまったことは憶えておけ、
他者にしていただいたことも、憶えておけ」
というものです。
私には、歳の離れた弟がおります。その弟が、先日私に偉そうなことを言い、腹が立って仕方がありませんでした。
顔も見たくないほどでした。
しかし、時間というものはありがたいもので、それからしばらくして、少し冷静になった私は、これまでに弟にしてもらったことをあれこれ思い出していました。
同時に、私が、弟にしてしまったことも思い出していました。
すると、気持ちが穏やかになり、とげとげしさは消えてなくなりました。
「ああ、そうだ、されたこともあるけれど、こちらがやってしまったこともあるな。お互いさま、だな。」
もしかしたら、「お互いさまでは片付けられないよ」と思わせてしまうほどのことをしてしまっていたかもしれません。
家族ですらこうですから、一歩社会に出て、出会った人と、必ずしも相性がいいとは限りません。嫌なところばかりが鼻につく、ということもあるでしょう。
けれど、どこか見えないところで、きっと「お蔭さま、お互いさま」ということがあるはずです。
「ムッとした、カチンときた」と思ったときは、一呼吸おいて、そのように人を、自分を見たいものです。