目先の利益にとらわれず長期的な視点を
朝礼ネタ5474 2022/06/15 6月今日は何の日?6月15日は「米百俵デー」です。これは新潟県長岡市が、市制90周年を迎えた1996年に制定したものです。
かつて戊辰戦争で敗れた長岡藩は財政難に苦しんでいて、士族であっても食べるものに困るような状態でした。このことを知った三根山藩が長岡藩に百俵の米を贈ったのですが、藩の大参事を務めていた小林虎三郎はその米を士族や住民たちには分け与えなかったそうです。彼は「苦しい時こそ、人づくりが必要だ」という信念のもと、米を売却してその資金で学校を設立しました。1870年のこの日に「国漢学校」の新校舎が開校したそうです。
小林虎三郎は教育に力を入れて人材育成をすることで、将来的な地域社会の発展につなげようと考えました。学校には藩士の子弟だけでなく、町民や農民の子どもたちも入学を許可されたとのことです。
彼のように、目先の利益にとらわれず長い目でものごとを考えることは、仕事においても大切だと思います。まだ駆け出しの頃の私は、顔を合わせて間もない取引相手に対して、すぐにでも契約を結んでもらおうとするなど、いかに手間暇をかけずして利益を上げるかという、仕事の効率ばかり考えていました。それが経験を積み上げるうちに、時間をかけてじっくりと相手との信頼関係を築く方が、長期的にみれば大きな利益につながると気づきました。
一見、回り道のようにもみえる工程が、将来の大きな成果につながる場合があります。目先の利益にとらわれて大きな損をしないよう、心掛けたいと思います。