貧しい国に寄付した粉ミルクはなぜ転売されてしまったのか
朝礼ネタ5010 2022/04/01 心理・メンタル自己啓発これは数十年前に海外のとある粉ミルクメーカーが行った慈善事業の話です。
とある粉ミルクのメーカーは貧しい国の恵まれない子供たちのために粉ミルクを大量に寄付するキャンペーンを思い立ちました。
これは100%慈善事業として無償で配布され、この事業の大きな狙いとしては、貧しい国の子を助けるとともに、話題を集めることで自社の粉ミルクのイメージアップとPR効果で売り上げを伸ばすことでした。
しかし、一石二鳥と思われたこの慈善事業は思わぬ失敗を招きました。
寄付した粉ミルクはほとんど現地の子が口にすることはなく、転売されてしまったというのです。
主な要因としては、貧しい子が住む地域はそもそも清潔な水が無く、粉ミルクを作ったり哺乳瓶を洗ったりすることがほとんどできなかったからです。
結果からこの話を見返すとなんともお粗末な話ですが、これは普段の業務にも言えることではないかと思います。
ニーズの把握が重要、とは良く言われますが、より具体的に支援先の状況を調査しなければ、この粉ミルクの件と同じ結果になることでしょう。
単にモノやお金をバラまけば良いということではなく、粉ミルクを受け取った住民は次にどのような行動を起こすのか、という想像力も必要です。
我が社から社会へ提供するサービスも、こういった点が盲目的になってしまえば、単にバラマキや押しつけになってしまう可能性もあると肝に銘じなければなりません。
ニーズの把握という情報収集と、サービス提供後になにが起こるのか、という想像力をセットにして業務を遂行したいと思います。