多くの人たちは口ではコストパフォーマンス優先と言いつつ実は優先順位一位はコストパフォーマンスではありません。本当にコストパフォーマンスで進学先を選ぶならば国公立大学の医学部を目指して勉強するのが一番コストパフォーマンスがいいからです。

しかし、多くの生徒たちはどういうわけか早稲田、慶応といった私立大学を目指します。それも、理系ならともかく、どういうわけかきまって文系を目指すというのです。確かに、日本が豊かな時代は四年間遊べて、そのまま一流企業に入ることのできるバブルな時代ならばその選択もコストパフォーマンスのいい選択だったかもしれません。

しかし、現在の日本の置かれている状況は、その当時とは全く違うのです。つまり、今の時代本当にコストパフォーマンスを重視するのならば普通高校に入学するよりも、高専に行ってエンジニアになった方がよほどコストパフォーマンスが優れているのです。

ただ、もうすでに高校生になっている人にはこのようには言えないので、私は基本的に私立文系大学なんぞ進んでバイトとサークル明け暮れるくらいならば、理工系の学部に進みエンジニアになることを生徒にすすめることにしています。

しかし、私がこのようなことを言ってもほぼすべての高校生は軽量入試でおなじみの私立文系志望から国立理系志望に進路を変更することはありません。つまり、かつて高校生であった多くの大人も口ではコストパフォーマンス重視と言いながら目の前の面倒なことを避けて生きているだけだと思うのです。