終わり良ければすべて良し
朝礼ネタ4983 2021/12/25 12月年末年始今年もあと残すところわずかとなりました。
この時期になると思いだすのは実家にいた時、家族総出で大掃除をした事です。
父母が大きなところをやり、私と妹は窓ふきや自分のおもちゃ箱の整理をしました。他に草取りをしたのも覚えています。
とにかく徹底的でした。
そしてお風呂に入り、年越しそばを食べて新年を迎えました。
社会に出て、一人暮らしをするようになると、段々に大掃除は簡略化し、遂には大掃除は影も形も無くなってしまいました。
初めの数年間は寝正月を存分に楽しんでいるような気分でした。
しかし、しばらくして気づきました。
大掃除というのは掃除自体が目的というよりも、むしろ掃除は手段であって、本当の目的は心に区切りをつけることだと思うようになったのです。
朝起きて、昨日と同じ汚い部屋があることは新鮮な気分を妨げます。
人間の「さあ、やるぞ」という気分を損なわせます。
どの一日も前の日から続いていることは変わらないのですが、そこに大晦日と元日という意図的な区切りをつけることによって、人間は気分を一新し、新しいエネルギーを得ているのだと思いました。
小林一茶の俳句だったと思うのですが、「元日やこの心にて世にいたし」というのがあります。
これは大掃除をさぼらなかった人だけが味わえる新鮮な気分ではないでしょうか。
昨日と同じ汚い部屋で、テレビはいつ収録したかわからないお正月特番をやっていて、それをボケっと見ているというのはやはり、しまりません。
物理的には同じ時間の流れであっても、そこに人為的に区切れを入れることで人生がより豊かになるということがあると思うようになりました。
これは昔の人の生きる英知だったのだと思います。
時間にしっかり区切れを入れ、メリハリのある生活をして、自分の人生も他人の人生も充実出来たらいいなあと思います。