見えない仕事に取り組む意識
朝礼ネタ4976 2022/03/02 心理・メンタル故事ことわざ例え誰も見ていなくても手を抜かず真摯に仕事をするということが、最終的なチームとしての仕事のクオリティに直結すると思います。これを常に意識していることは難しいことだとは思いますが、肝に銘じておきたいものです。
以前、こんな話を聞いたことがあります。ある村で、お祭り向けてのワインを集めることになりました。大きな樽が広場に置かれており、村人たちはそこに家から持ち込んだワインを注ぎました。
この様子をみた、ある一人の男は考えました。「ワインの代わりに水を入れてもいいのではないか。樽の中は見えないし、どうせバレない」と。
その村人は結局、水の入った瓶を持ち込み、樽に注ぎました。
お祭りの当日、樽の中を開けるとその中身は、実はほとんど水といえるような、とてもとても薄いワインでした。ワインの代わりに水を入れてもバレないと気付いた村人は、彼一人ではなかったのです。
ごまかしてもバレない、手を抜いてもバレないという状況でも常に全力で仕事をすることが難しい、ということは確かです。しかし、こうした緩みが積み重なれば、チームとしての仕事が失敗に終わってしまう可能性も十分にあります。これでは、真面目に仕事をしていた人、樽の中にしっかりワインを注いだ人ばかりが損をしてしまいます。努力すればするほど損をしてしまう。これがチーム全体として好ましい状況であるはずがありません。
見えないところでの仕事への向き合い方を見直してみるという意識を、少しずつでもいいので積み重ねるということこそが、組織全体としての仕事のクオリティーを向上させることに欠かせないと思います。