僅か30分の決戦に、10年の戦備を要す
朝礼ネタ4949 2022/02/03 ビジネス名言・格言尊敬する人秋山真之(さねゆき)は、帝国海軍が勝利した日露戦争・日本海海戦で、
東郷平八郎の下、連合艦隊参謀として活躍しました。
秋山は戦後、
「決戦は僅か30分であるが、之を至らしむるには10年の戦備を要するので、
即ち取りも直さず連綿10年の戦争である」と、
この海戦を振り返って述懐しています。
欧州の新興大帝国ロシアは南下政策として東アジアへの勢力浸透を図っており、
日本はロシアを仮想敵国として戦備を整えてきました。
秋山のいう10年の戦備とはこのことですが、
この戦備はあくまで仮想敵国に対するものであって、
逆に言えば必ずしも戦争が起こるとは限らず、
もしかしたら全く無駄な努力なのかもしれないのです。
しかし現実には、世界の国々が驚嘆するほどの完璧な勝利となりました。
戦争というものの是非はとりあえず今回は横に置くとして、
勝因について秋山が10年の努力を挙げていることに注目したいと思います。
秋山はまた、天佑神助もあったと信ずるが、
「吾々臣民が人事を尽くさずして、神霊の加護を仰ぎ得らるべきではない」
とも言っています。
私は秋山のこの話に、普段からの精一杯の努力の大切さを思いました。
その努力はいつ報われるかも分からないし、
報われることさえないのかもしれません。
しかし果てることのないその努力なくしては、
いざという時に成功を手にすることができないのもまた真実です。
人生においても、仕事においても、含蓄のある話だと思いました。