「前科者が更生できない社会」そんな社会からの脱却
朝礼ネタ2414 2021/01/01 故事ことわざ家族・ペット社会・経済罪を犯して収監された人間が出所し再起を誓って懸命に生きる。にもかかわらず、周囲の偏見により「前科者」といったイメージを覆す事ができず、ひっそりと生きている。
こういった事例があります。
Aさんは38歳で奥さんと小学校に入学したばかりの娘さんがいました。まだ元気な両親と5人で暮らしていました。
大きい農家で地域の信頼も厚くたまたま神社の宮司が不在になった事もありAさんが推挙され宮司職につき各種祭事を請け負っていました。
彼は恰幅も良く滞りなく職務を全うしていました。穏やかな人柄・謙虚な立ち居振る舞いと周囲の羨望の的でした。
そんな彼に落とし穴が待っていました。
若い宮司さんという事で宴会の席では若い女性にモテモテでした。
彼の事を好きになった女性が付きまとい誘惑します。そして彼女にいのままにホテルへ連れて行かれ肉体関係を持ちます。
その後も関係は続きますが彼は何とか縁を切ろうと必死です。
そんな時事件は起きました。
別れ話を持ち出した時に、「全てをばらす」と責められ、かっとして気が付いたら首を絞めていた。
紛れもない「殺人」です。
この事で彼はすべてをなくします。妻も子も両親もそして家も財産も信頼もです。
出所してから、全てを失った彼は新天地で懸命に農作業に精を出し以前と同じように地域行事にも参加して信頼を築いていきます。
ところが、過去が暴かれます。と同時に潮が引くようにそばにいた人たちが去って行きました。
「前科者」「人殺し」ただそれだけのことで。
大事なのは「今」ではないでしょうか?今どう生きているかが大事なのではないでしょうか?
本質を見てあげたい。偏見・固定観念で人を決めつけるのは止めましょう!
どんな人も少なからず過去にあやまちを犯しています。でも、大事なのは今です。
寛大な目を持って生きたいものです。