時代とともに変化していく言葉
朝礼ネタ2009 2021/01/01 故事ことわざ規則・ルール近年、日本語のあり方も随分変わってきております。
若者の話している言葉を聞いて、日本語の乱れを感じる人もいるのではないでしょうか。
では私達は日頃正しい日本語が使えているのでしょうか。
例えば私は、「全然大丈夫」などという言葉を使ってしまうことがあります。これは正しい日本語と言えるのでしょうか。
「全然」とは「否定的な場合に用いる言葉である」と言われています。そのため「全然~ない」の形になる表現が正しいとされることが多いようです。その理屈で考えると、「全然大丈夫」は間違った使い方だといえるでしょう。
しかし、「全然」は明治時代や大正時代には「全て」といった意味を持つ言葉として、肯定的な表現にも使用されていました。実際、夏目漱石の著書「坊っちゃん」にも「全然+肯定的」という形の表現が出てきています。本来はそれが正しい使い方だったのです。
言葉というものは、時代や状況によって様々な形に変化するものです。今正しいとされているものも、数十年後には間違った表現とされているかも知れません。
他人の使う言葉に違和感を覚える場面はこれからもあると思います。しかしそんな時は嫌悪感を抱いたり否定したりせず、「今はそんな風に使われるのか。面白いな。」と、受け入れていきたいものです。
言葉に限らず、社会のルールや会社のあり方も時代に合わせて変化していくものです。そして、変化に柔軟に対応できたものだけが生き残っていくのではないでしょうか。
私も会社のルールをもう一度よく確認・徹底していくとともに、本当に必要なルールなのか、今の時代に適しているのか、そんなところまで考えて柔軟なものの見方ができるように心掛けていきたいと思います。