黒田長政が大切にした「腹立てずの異見会」
朝礼ネタ2 2021/01/01 名言・格言黒田長政をご存じですか。
大河ドラマで取り上げられた黒田官兵衛の息子です。ドラマでは勇猛果敢な武将として描かれていましたが、実は知恵に優れた知将で、名君として名高い人でした。
長政が福岡藩を治めていたころ、大切にしていたことがありました。それは「腹立てずの異見会(はらたてずのいけんかい)」というものです。これは月に2、3回開かれていた、言ってみれば
意見を交換する討論会のようなもので、参加者は家老をはじめ家臣6、7人程度だったといわれています。この異見会には、ひとつのルールがありました。それは「何を言われても恨んだり、腹を立ててはいけない」というものです。意見交換の場ですから、もちろん、長政自身が家臣から批判されることもありました。そんなとき、少しでも長政が怒りそうな気配になると、すかさず家臣が「これはどういうことですか。怒ってられるように見えますが」と注意するのです。すると長政は「いやいや、心の中に少しも怒りの気持ちはない」といって、自分をいさめたといいます。こうやって、長政にとっては耳が痛いことや、家臣たちの本音を引き出すことができたから、長政は名君として称えられているのだと思います。
自分にとって不都合なことや嫌なことを、しっかりと素直に聞くというのは難しいことです。しかし、それらをしっかりと受け止めることが、仕事をしていく上で大切なことなんだと感じさせられました。