どん底からの脱出 スキルアップの重要性
朝礼ネタ1850 2021/01/01 故事ことわざ名言・格言社会・経済最近は見なくなりましたが、一昔前の小学校の校庭には二宮金次郎の像がおかれていたかもしれません。
二宮金次郎、または二宮尊徳は江戸時代の人物です。学校にあった像の影響か、苦しい中でも勉強をする象徴として扱われていました。
彼の人生を見てみると、経済的な苦労の連続だったことがわかります。
幼いころに父は散財を重ね、天災のために田畑を損なって復旧のために借金をします。
14の時には父が死に、16の時に母も失います。しかも再び洪水により田畑を失ってしまいました。
ある年、田植えで余った稲を用水堀に植えて米一俵の収穫を得ます。
畑仕事の合間に商家に奉公に出て商売のやり方や家計のやりくりを学びます。
今風に言えば、副業をしてスキルを上げていったのです。
復興のための元手を稼ぎ出した金次郎は実家の復興にとりかかります。
さらには小田原藩の家老である服部家の財政再建を依頼され、5年で成し遂げます。
数々のビジネスで成功した金次郎は経営コンサルタントとしても抜群の腕を発揮するのです。
そして、その活躍はついに小田原藩主の耳に届きます。
藩主は藩の飛び地の経営が悪化していたので金次郎に立て直しを命じたのです。
ここで金次郎がやった再建策は報徳仕法とよばれます。
熱心に働き、無駄遣いをせず、将来に向かって投資するというのが報徳仕法の中身です。
今でも通用する普遍的な考えではないでしょうか。
ただ貯蓄するだけではなく、自分のスキルアップに投資することはビジネスマンとして成功するのに不可欠です。
再投資を繰り返すことで、自分という資産を成長させることがビジネスや人生の成功のカギだと金次郎の行動は教えてくれます。