人生万事「塞翁が馬」
朝礼ネタ1750 2021/01/01 経営自己啓発塞翁が馬とは、人生は吉凶・禍福が予想できないことを例えた言葉です。
国境の砦に近いところで牧場を営む老人(塞翁)の馬が逃げ出した遊牧民の土地に入ってしまいました。
馬は貴重な財産です。人々が老人を慰めると、「これは、何かいいことの前触れかもしれない」といいました。
それからしばらくして、逃げ出した馬が多くの駿馬を連れて牧場に帰ってきました。
人々は、「これは素晴らしい。おめでとう」というと、老人は、「これは、何か悪いことの前触れかもしれない」といいました。
果たして、老人の息子が連れられてきた馬に乗って落馬して骨を折ってしまいました。
しばらくして、国境の外から遊牧民が攻めてきました。周辺の村から若者が多く駆り出されましたが、戦いに敗れ多くの若者が戦死しました。
しかし、老人の息子は足を怪我していたため、徴兵を免れ生き残ることができました。
一見すると、ひねくれもののおじいさんのお話にも聞こえますが、これは予測不能な未来に対する心構えとも取れます。
株価が高騰し、利益が2倍・3倍と膨らんでいった。事業が順調に進んで売上高が飛躍的に伸びた。
素晴らしい人と出会い、結婚を考えるようになった。良いことはたくさん起こります。
でも、その陰に悪いことの種は潜んでいないでしょうか。
株価はその時がピークで、次の瞬間暴落するかもしれない。取引先が急に倒産し、債権が回収できず
会社に大きな損失が出るかもしれない。一見良い関係だったが、実は、自分の振る舞いが相手の不信感を募らせていたかもしれない。
良いことの陰には、悪いことに転じる何かがあるかもしれません。もちろん、その逆も然りです。
逆境の中にこそ次のチャンスがあったりするのですから。
ですから、良いときは有頂天にならず、悪いときは悲観しすぎずに日々の生活を送る。
そういう生き方を塞翁は示しているのではないでしょうか。