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72の法則と自己啓発

  朝礼ネタ1673  2021/01/01  身近な法則社会・経済自己啓発

みなさんは「72の法則」をご存知ですか? これは資産形成や借金などで、元本が2倍になる利率や年数が簡単に求められる計算方法です。

例えば、元本100万円を年利12%で借金をした場合、返さないでおくと6年で200万円になってしまいます。また、1000万円の定期預金の利率が2%である場合、2000万円になるには36年かかります。このように、72の法則は、「72割る利率イコール年数」で簡単に求められるので、パソコンがない時代はこれでおおよその複利を計算していました。

さて、72の法則は、別の分野にも応用できます。それは成長率です。例えば、GDPの伸びが昨年より8%多い国は、そのまま行くと9年で売り上げが倍になります。逆に、人口が年3%ずつ減少している国は、24年で半分になります。

72の法則は、個人個人の給料や能力を意識するのにも使用できます。例えば、毎年1%しか能力が向上しない人は、72年たたないと能力が2倍になりません。72年といえば、22歳で入社しても94歳になります。一方、給料は50歳時点では22歳の倍はもらっているだろうという現状を考えれば、年1%しか成長できない人は、会社のお荷物、リストラ対象ということになります。

年2%成長する人は、36年で能力が倍になりますが、簡単に言うと年々増えていく自らの給料分しか成長できていない人ということになります。というのは、会社自身も大きくなる分を考えれば、年2%の成長では会社の成長には何ら貢献ができないことになるからです。年2%しか成長できない人は、リストラ対象にならないまでも、一生平社員でいても仕方がない人ということになります。

このように考えると、一人の人間として年3%以上成長できるかが、会社に貢献できるかどうかの目安といってよいと思います。そして、ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブスのような企業家は、卓越した発想力があったために、自らの成長率を36%や72%にでき、自らが経営する会社を世界規模にできたのです。

72の法則は、以上のように計算を非常に簡単にしてくれるばかりか、人や組織の道しるべとしても有効です。うまく使えば、皆さんの業務効率の0.5%くらいは向上させてくれる考え方になると思います。

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