油断が生み出すもの
朝礼ネタ858 2021/01/01 経営油断大敵、という言葉は多く使われています。
一般的に企業でも、油断は良くないものであるとされるのではないでしょうか。
もちろん、危険な作業をしているときに、ぼんやりしていては個人や人々の命に関わりますし、
金銭を扱う仕事のときに油断して、ミスや、自分の欲に任せた事件を起こされてしまっては困りますが、
しかしながら、失敗が許されないという厳しい風潮が蔓延するのは、よろしくないことだと思います。
私自身、失敗してはいけないと強く思い過ぎるがあまり、
業務でミスをしてしまうという悪循環に陥ることがあります。
一度ミスをして叱られると、余計に緊張してミスを続けてしまうわけですね。
人間は、「してはいけない」と強く思えば思うほど、そちらを選択してしまうという側面があります。
ですから、油断大敵だといって、
油断してはいけないということを強く思い過ぎると、
かえって油断が生まれてしまうということがあります。
私は、ミスを個人の責任にばかりしないほうが、業務全体がうまく回るのではないかと思います。
失敗を責めたり、失敗をしない根性というものを求めるばかりではなく、
個人の失敗から、システム全体を見直すことが必要ではないでしょうか。
失敗をしてもリカバーできるような助け合いのシステム、
また、失敗をしにくくなるような工夫を編み出していこうという、前向きな姿勢があるならば、
自分の失敗に対しても、他人の失敗に対しても寛容になり、
ひいては業務の向上へとつながることでしょう。