「うまいものを喰わせてくれ」という質問
朝礼ネタ5195 2022/10/30 効率化コミュニケーション 食通で有名な芸術家で、北大路魯山人という人がいます。
美味しんぼという漫画の、海原雄山のモデルにもなった人ですね。
彼は気難しい人で、雑誌の記者などに「おいしい物はどう探すのか」というような質問をされた時、「腹を空かせれば良い」と答えたと言います。
でも、これは本当に気難しいから意地悪で返したか、というとそうではありません。
魯山人は食べ物に対する引き出しが非常に多い人です。
素材の季節、産地、料理法、食べる人の年齢や体調まで配慮出来る人です。
そんな人に、ただ「おいしい物を教えろ」と言って、欲しい返事が返って来る訳がありません。
これは魯山人が気難しいのを差し引いても、質問をした記者が圧倒的に不勉強なのです。
これは仕事においても、把握しておくべき考え方です。
あなたが何かの業務で詰まってしまった時、上司や先輩に解決法を教えて欲しい事があるでしょう。
その時に、ただただ、
「できません」
「どうすれば良いんですか」
「分からないんで教えて下さい」
では、相談される側も、あなたがどこで詰まっているかが分かりません。
気の長い人なら付き合ってくれる事もあるでしょうが、限度があります。
「この部分の作業について、マニュアルを読みましたが、この手順が分かりません」
「教わった手順通りに完了させたのですが、出来上がった物のこの部分がおかしい気がします」
など具体的に、自分がどこで詰まったか、どこまで理解しているのか、何をおかしいと思っているか、きちんと伝わるよう質問する事が重要です。
そうする事で、教える側も最低限の時間で的確に教える事が出来、教わる自分もきちんと理解が出来るのです。
適切な質問を行で相手から最短距離で教えて貰う事で、円滑に業務を進めていきましょう。