失敗したときこそ人間の本質がわかる
朝礼ネタ5166 2022/10/01 心理・メンタル自己啓発先日休みを利用しましてヘミングウェイの名作、老人と海を読みました。
ノーベル賞受賞作ですので、ご存じの方も多いかと思います。
不漁続きの老人が海に出て、待ちに待った大物を釣るも持って帰れたのは骨だけだったという話です。
学生の頃にも読んだことのある作品でして、あの頃は、なぜこの話を老人の成功ストーリーにしなかったのかと少し不満に感じた記憶があります。
せっかくならば、釣り上げた大きな獲物を持って帰り、返り咲きするような華やかなストーリーでも良かったのではないかと。
そんなふうに思っていたんですね。
しかしこの年齢になって改めて読むと、この老人が難にまみれ、残念な結末になってしまってこそ、彼の本質がよくあらわれたのだと感じました。
たくさんの災難にあっても、常に彼は負けるものかと戦います。
その戦いぶりは実に頼もしいものです。
一難去ってまた一難とは言いますが、あまりに続くと嫌になり、諦めにも似た感情がわく方が多いのではないでしょうか。
それでも戦い続ける老人の強く美しく、この老人がいかに素晴らしい心を持っているのかをありありと表現していました。
人間は難の中にあってこそ本質の見えるものだと、そうヘミングウェイに教えられているような感覚になりましたね。
自分にもなんでこんなことになってしまったのかと、不運を嘆くことはあります。
だけどその時、どんなことがあっても負けないぞと思っているかというと、恥ずかしながらそうでもありません。
正直嫌になってしまうことも、多々あるのです。
しかしこの本から、老人から災難にまみれたときに見える本質と、その際の良きあり方を学びました。
私は自分の本質を見つめ直すとともに、難にあったときでも強くいようと心を改めたいと思います。