能力の高い変人部下の扱い方
朝礼ネタ5015 2022/04/06 ビジネス尊敬する人経営所構わず立小便をし、社長の臨席する会議中にポリポリと豆を齧り、
倉庫や工場でどこにでも座り込むから、背広のズボンの尻はいつも真っ黒。
大得意先の会長と会うのに、
襟が垢汚れしたワイシャツとヨレヨレの背広で平気だし、
宴会の席で社長や幹部の面前で、靴下を脱いで水虫の足指をボリボリ搔きむしる。
しかし仕事をやらせると超一流で、
誰にも真似できない素晴らしい成果を上げる。
こんな社員がいたら、あなたは彼を部下にしたいと思いますか?
そんな人物が実際に存在していました。
日露戦争の日本海海戦を知っている方は多いと思いますが、
この時ロシアバルチック艦隊に完勝した日本海軍連合艦隊の、
司令部参謀の秋山真之(さねゆき)という武官がそうなのです。
連合艦隊司令長官・東郷平八郎が名指しで、
司令部参謀就任を要請したというほどに、
彼は海戦の天才といわれた人でした。
歴史好き、ミリタリーファンならよくご存じの、
「天気晴朗なれど波高し」という文言の作者もこの人で、
正岡子規と同郷で大学を目指して共に上京したといいますから、
文学の才能も並ではなかったのです。
さてこれほど才能溢れるのにもかかわらず、
その日常生活は変人の領域に入ってしまう人物を、
私たちは果たして部下として使いこなせるでしょうか。
その悪行に手を焼いてしまわないでしょうか。
東郷平八郎とその側近将校たちは、
変人秋山の才能を引き出して見事に開花させました。
大国ロシアの大艦隊を完膚なきまでに打ち破った事もさることながら、
彼ら連合艦隊司令部幹部たちの度量の大きさに、関心するやら驚くやらで、
まさに上に立つ者の優れた見本を見る思いです。