バラのつぼみの謎、それは開き始めが最も美しいから
朝礼ネタ4972 2022/02/26 商品・サービスビジネス自己啓発数年前に母を連れて、かの帝国ホテルに宿泊した時のことです。
伝説的な逸話に満ちた老舗のホテルでしたので、緊張しつつも大変なめらかにチェックインを進めて頂きエレベーターの中でホッと一息ついたところ、目についたのは一輪のバラです。
帝国ホテルのエレベーターには毎日バラの生花が活けられている、と多くのビジネス書に出てくるアレです。思わず写真に収めてしまいました。
2泊した間には買い物に出かけたり何度もエレベーターを使いました。その度に目がいくのは上品な色の三分咲きくらいのバラ。
途中から違和感を感じました。なぜならバラは人間にとって快適な温度であれば、一気に開く花だからです。花は間違いなく生花です。どうやって開くのをコントロールしているんだろう?と思って花をまじまじと見ていると、ホテルのスタッフの方がにこやかに、どうされました?と声をかけてくれました。疑問を口にすると、驚きの回答が返ってきました。
「1日に5〜6回ほど活け替えています」
これには驚きました。客室用のエレベーターだけで少なくとも15基以上はあるでしょう。それを全て数時間ごとに替えているのです。つまりそれほどに館内へのチェックの目が細やかに行き届くという事ですから驚嘆です。
なんて贅を尽くしたおもてなし…、と絶句していると、その方はにこやかに「開き始めた花はまた別の場所で飾られます。開いた花もまた美しいものですから」と教えてくれました。
人をもてなす、その奥深さに頭が下がりました。多少でも日頃の仕事に活かせれば、と思っています。