本田宗一郎のデザイン論 「不調和が調和に転化する」
朝礼ネタ4886 2021/11/25 ビジネス名言・格言尊敬する人本田宗一郎氏は優れた技術者であったと同時に、素晴らしいデザイナーでもありました。
ホンダバイクのベストセラーになったドリーム号のデザインは、
氏が神社仏閣を巡って感じ取った、その造詣の美しさを採り入れたものでした。
ドリーム号の独特で美しいデザインは、神社仏閣スタイルと呼ばれて高評価を得ました。
「仏像の眉から鼻へにかけての微妙な線描は素晴らしい。
タンク側面のエッジをそのイメージでデザインした」と、氏は語っています。
しかし神社仏閣の造素晴らしい形美も、そのまま現代の製品に取り入れるのは時代錯誤で、
抽出したそのエッセンスを活かさねばならない、とも言っています。
氏のデザイン論は、
「全体のバランスを崩さずまとまっていなけらばならないが、
それを重視し過ぎると八方美人で個性のないものになってしまう。
個性的なデザイン、つまり本来不調和なものを、どう調和させていくのかがデザイン力だ」
というものでした。
これは私たちの仕事の仕方や組織の在り方にも通じることではないでしょうか。
ビジネスの成功者、例えば本田宗一郎氏のような人には、
普通とは違った個性的な考え方や行動が多々あります。
だからといってその丸写しで仕事をすれば良いわけではありません。
大切なのはエッセンスです。そのエッセンスをどう自分と調和させるのか、
つまり取り込むのかがポイントなのでしょう。
また組織を構成する人間には個々の特性があります。
その個性を殺すことなく、しかも全体が調和している組織、
それが活きた組織の在り方だと教えてくれているように思います。