寺田寅彦さんから見る観察力と思考力
朝礼ネタ4848 2021/10/17 尊敬する人自己啓発皆さんは、物理学者の寺田寅彦さんをご存知でしょうか。
戦前の時代に活躍した学者さんですが、様々な先駆的な研究で多くの実績を残しています。
そして、実は学者として活躍する一方で、多くの随筆も執筆しています。
一つ一つの随筆は1本30分未満で読めるほど短く、また現在だと著作権が切れたものをインターネットで読むこともできるため、皆さんも機会があればぜひ読んでいただければと思います。
寺田寅彦さんの随筆は多岐に渡りますが、驚かされるのはその内容です。
寺田寅彦さんは物理学者なので科学の視点から日常の様々な物や事件を見られるのですが、取り扱うものも自分の家で飼い始めた猫や災害、更には神話や民間伝承もありその知識の豊富さと視点の鋭さにはいつも驚かされます。
しかし、寺田寅彦さんの随筆で出てくるものに特別に珍しいものはあまりありません。
なのに、どうしてそれだけ多くの素晴らしい随筆が書けるかというと、やはり身近に見たものや考えたことを大事にされていたからではないでしょうか。
今は情報量が昔に比べて格段に多くなり身の回りにも多くの物が溢れていますが、身近なものをじっくり手に取って観察してみたり、観察から考えたことを深く考える時間も限られおり、それはある程度仕方ないことなのかもしれません。
しかし、やはり大事なのは身近にあるものをよく観察して考え、自分なりの論理や視点でまとめてみることではないでしょうか。
随筆のような文章にまとめることは必ずしも必要ではありませんが、そうした自分なりの観察眼や考えを深める時間は今の私たちには不足しがちなので、意識して作ってみると普段は見えなかったことが見えてくるかもしれません。
私も毎日仕事をしていると、どうしても当たり前のこととしてその詳細を観察したり考えることが億劫になりがちが、常に観察し考えることを忘れないように仕事に取り組んで参りたいと思います。