キャリアを積めば積むほど報連相は怠りがちに。
朝礼ネタ4842 2021/10/11 コミュニケーションマナー報連相
ビジネスのマナーで報連相という言葉があります。
「報」は報告、「連」は連絡、「相」は相談です。
これはビジネスマナーでよく使われている言葉ですが、病院勤務している看護師の世界でもこの「報連相」は重要なマナーの一つです。
「報」の報告に関しては、例えば患者様の状態、症状を医師に報告するなど。
「連」の連絡に関しては、例えば患者様から直接外泊したいなどの依頼を告げられたり、それは病棟責任者である病棟師長やリーダーに連絡する義務があります。
「相」に関しては、患者様の看護ケアに関しては常に看護師どうし相談しながら安全に事故のないようにケアをしていかなければなりません。
上記の「報連相」はよく新人ナースが病院に入職した時、先輩ナースに徹底的に指導されるものの一つでありますが、この報連相、ベテラン看護師にとっても非常に重要で、ベテラン看護師になればなるほど常日頃から意識して業務をしなければならないと考えます。
看護師も5年、10年とキャリアを積んでいくうちに、最初はドキドキしながら業務をこなしていたのが、いつの間にか自信がつき、自分の感覚、直感力をベースにした仕事スタイルになってきます。
年数を重ねるうちにそれぞれが、独自の看護観を養われ、「先輩看護師はあの患者様にあのような接遇、看護ケアをして満足しているが、私の看護観は違う。あの患者様にはもっとこのような接し方、看護ケアが絶対必要だと思う。私ならそうする。」等…。看護師は個人、個人で独立した考えを持っており、以外に病棟内で看護師同士のトラブルって多いのです。新人ナースの時、あれだけたたき込まれた報連相もキャリアを重ねるとともに、段々と怠りがちになってきます。
「あの患者様、熱が37.2℃あったな。風邪症状も訴えていたが、先生に報告しようか、でも私の経験ではあの程度の熱ならアイスノンで冷やせば大丈夫だな。報告はやめよう。」
「あの患者様、入院が長引いて、治療も思うように進まず、死にたいと訴えていたな。どうしよう?
先生に報告してた方がいいかな?
でも待てよ、私の長年の経験で死にたいと訴えていても、実際自殺の行動をした人はいなかったな。大丈夫だろう。報告せず様子みよう。」等…
しかし、医療現場は何が起こるかわかりません。ちょっとした判断ミスが重大な医療事故に発展する場合もあります。
看護は1人では決して出来るものではありません。
ましてや患者様の命を守るとても厳しくキャリアを積んでも難しい仕事です。
どんなにキャリアを積んでも報連相を意識して、小さな事でも医師に報告、自分がやりたい看護ケアの実施も病棟師長に連絡してからやる、1人で出来ると思っても同僚ナースに相談して意見を聞く、
この気持ちを忘れず、安全に仕事をしていきたいものです。