「オリンピック」という言葉とビジネスについて
朝礼ネタ4759 2021/08/01 オリンピックスポーツ1年の延期を経て開催された東京オリンピックですが、この「オリンピック」は個人間の会話やメールなどでは何の問題もないものの、少しでもビジネスが絡むことになると無闇には使えない言葉なのです。
例えば、飲食店で“オリンピック放送が見られます”などとの宣伝の為に使ってしまった場合、高い確率で問題が生じてしまいます。これは、「オリンピック」はIOC、及びJOCの商標となっている為で、ビジネスで利用する場合にはそれらの許可をとらないといけないからです。
オリンピック関連の求人で、“あの世界大会の警備”といったような表現をよく見たのはこの為で、同様に“4年に一度の世界大会”などといかにもそれしかない表現ながら、この問題の為に直接「オリンピック」とは使っていません。尚、「五輪」も近年商標登録された為、こちらも無闇には使えなくなっています。もちろん英語表記の「OLYMPIC」も同様です。
先頃よく目にした先のような“あの世界大会”などという、どう考えてもオリンピックのことなのに、直接そうと記載したり表現していないのはこの商標が関係しているからで、わざと面白おかしくそのように使っている訳ではないのです。
そう言えば、「数学オリンピック」なる大会がありますが、これはどうなのかとちょっと調べてみたところ、この「数学オリンピック」として商標登録されていることが分かりました。これに限っては国際的に有名な大会の為に特例のようで、同じような感じで“ダンスオリンピック”や“ゲームオリンピック”といったようなものを登録しようと思っても、まず無理なようです。
実際のビジネスシーンでも、個人間のメール程度であれば特に問題はないと思いますが、会社として“オリンピック期間中の~”といったような表現は極力避けた方が無難だと思います。つい気にせず使ってしまいがちですが、気をつけたいところです。