過ちて改めざる、是を過ちという
朝礼ネタ4689 2021/05/21 故事ことわざ経営過っていたと分かった後でも、その過ちを改めない。
それこそが最大の過ちである、と論語で説かれています。
そうはいうものの、自分の過ちを認めるということは、現実にはなかなか難しいものです。
特に部下や社員を持つトップの地位にいると、メンツや意地などがこれを邪魔します。
最近、八起会という会の存在を知りました。
この会は、会社を倒産させてしまった人たちが集まって、
互いに助け合うことを目的としてスタートしましたが、
自らの倒産経験を活かして、現在では現役経営者の悩みを助ける活動も行っています。
自身が倒産を経験しているこの会の会長は、
「自分が間違っていたと人は気付くもので、それを直すべきだと頭では分っている。
しかし正しく修正する行動がなかなかとれないでいると倒産してしまう」と、
会社倒産に至る大きな原因を説明しています。
会社トップだけでなく、リーダーの地位に居る人すべてについて、
このことは当てはまると思います。
社会の構造や状況が複雑化し、その変化のスピードも速くなっている現代においては、
リーダーは素早い判断・決定が求められます。
その上に、真偽の入り混じった情報が溢れているために、
その取捨選択は極めて難しく、結果過ちの可能性も高くなりがちです。
そんな状況下では、もし間違っていた場合には、
いかに躊躇なく素早く方向転換できるかが、勝負となるのはないでしょうか。
誰しもが過ちをしないように必死ではありますが、
しかし過ちを犯さない人はいません。
そうであるなら、過ちを改める心の準備は常にしておかねばならないでしょう。