勉強だけでは役に立たない、研究しなければならない
朝礼ネタ4586 2021/02/11 趣味たくさんの書物を読み、先達の言動を見聞きして知識を深めることは、とても大切なことです。
それは勉強といい、勉強熱心はもちろん悪いことではなく、大いに褒められるべきものです。
しかし実はそれだけではまだ不十分なのです。
秋山真之(さねゆき)は日本海海戦時の連合艦隊参謀で、
ロシア・バルチック艦隊発見を大本営に報告する際の電文の、
「天気晴朗なれど波高し」の文面を起草した海軍軍人です。
対ロシア海戦の作戦立案にも貢献しました。
若き日の秋山は優れた頭脳の持っていただけではなく、
戦略軍力を学ぶことにおいて余人の追従を許さない努力家でした。
彼は渡米した時、世界的に有名な軍略家アルフレッド・セイヤ―・マハンに教えを乞いました。
マハンは秋山に言いました。
「海軍大学で何ヶ月も戦術論の講義を受けたからといって、
戦術が分かるものではない。自ら研究することだ。
研究とは、古今の海陸の戦史を調べ、事実の中で徹底的に考え抜くことだ。
事実で得た知識を分解し直し、自分なりの原理原則を打ち立てることである」
そう、勉強した知識はそのままでは役に立たないのです。
それは単に事実を知っているというだけのことで、
大切なのはそれを基にそのエッセンスを探し出し、
現状の自分に適した形でそれを吸収することです。
そうして初めて、実際に役立つものになるのです。
それが研究です。
伝記やノウハウ本を読んで、分かったように思っていたことを反省したいと思います。