韓国の孤児3000人のお母さんになった日本人「田内千鶴子」
朝礼ネタ4208 2021/01/01 尊敬する人私の尊敬する人に田内千鶴子さんという方がいます。
この方は戦中・戦後の韓国で、孤児3000人を育てた女性です。
田内千鶴子さんの旦那さんは韓国人の尹致浩(ユン・チホ)さんという方で、周りから「こじき大将」と呼ばれながら韓国の孤児達を一人で育てていました。
田内千鶴子さんが尹致浩さんの孤児院「共生園」で奉仕活動を始めた事をきっかけに、2人は夫婦になりました。
第二次世界大戦後、日本人への風当たりが強くなったため、一度は生まれ故郷の高知県へ戻った事もあったそうですが、孤児達のことが心配でたまらず、母親の反対を押し切りまた韓国に戻ります。
しかし朝鮮戦争中に子供達の食料を調達に行った夫の尹致浩さんが行方不明になってしまいます。
残された田内千鶴子さんは、それでも夫の跡を継ぎ、韓国の孤児達への救済活動に一生をささげ、56歳で生涯を閉じました。
孤児達への献身的な活動が認められ、1965年には韓国政府から日本人初の韓国文化勲章国民賞を受賞しています。
田内千鶴子さんの葬儀は木浦市初の市民葬で行われ、葬儀には3万人近い人が駆けつけ涙を流しました。
ちなみに息子の尹基(ユン・ギ)さんは、日本で在日韓国人のお年寄りも入れる老人ホームを初めて建てた方です。
日本と韓国の関係は政治的には難しい事が多いですが、こういう女性もいたのです。
結局、どの国にいるのも何人である前に人間なので、同じ人間同士としての人間らしい交流が出来たら良いですね。