風通しの良い職場作り

  • 追加
  • 先日、大学時代の友人とお酒を飲む機会がありました。
    彼は中堅どころの広告代理店で営業を担当しているのですが、この春に入社した第二新卒の若い男性の扱いに困っていると、こぼしていました。

    二十代半ばのその新人は、自分が主役の歓迎会で一言挨拶するよう求められた時、奈良時代の歌人、山上憶良(やまのうえの おくら)の作品を引用したそうです。

    たまに教科書にも載っているので、作者の名前だけ、うっすらと記憶にある方も多いと思いますが、歓迎会で引用されたのは、
    「憶良らは 今は罷(ま)からむ 子泣くらむ それその母も わを待つらむぞ」
    という作品でした。

    「不肖、わたくし、これにて、おいとまさせて頂きます。
    家で子供が泣いておりますし、おそらく妻も、首を長くして、わたくしの帰りを待っているでしょうから」
    というような意味だと解説した後、その若者は、

    「自分も作者と同じ境遇なので、お先に失礼します」
    と薄笑いをうかべながら言い放ち、さっさとその場を後にしたのだそうです。

    僕はこの歌は知りませんでしたが、同じ山上憶良が作った、
    「銀(しろがね)も金(くがね)も玉もなにせむに 勝れる宝 子に及(し)かめやも」
    という作品を覚えていました。

    簡単に言うと、我が子に勝る宝はなし、という内容です。

    そんな子煩悩な憶良は、ユーモラス、かつ毅然とした態度で、飲み会の席を早々に立ったのでしょうが、当時、周りの反応はどうだったのでしょうか?

    僕の友人は部下に対し、「プライベート重視にも程がある!」とかなり怒っていました。
    しかし僕は、その見事なまでの潔さに、微かな感動すら覚えていました。
    同時に、ちょっと考えさせられました。

    勿論、その新人くんの態度は褒められたものではありませんが、人それぞれ、いろんな事情があります。
    例えば、家族に病人がいたりすると、残業や、飲み会への参加が難しくなりますよね。
    そして、そういう状況は、職場でなかなか相談しづらいですよね。

    僕はこの部署にも、もしかしたらそういう問題で悩んでいる社員がいるのでないか、と心配になったのです。

    皆さん、どうでしょうか?
    もし、そういう状況の人がいるのなら、どうか勇気を出して、僕なり、他の同僚なりに相談して下さい。
    現在、何も問題がなくても、いつか同僚に助けを求めなければならない状況に陥る可能性がないとは限りません。

    『お互い様』という言葉があります。

    仲間の窮状を理解し、受け入れる余裕と、優しさを持ちたいものですね。
    勿論、助けられる側は、申し訳なく思う気持ちと、謙虚に感謝する気持ちを忘れてはいけません。

    互いに協力し合える、風通しの良い職場を一緒に作って行きましょう。
    それが、パフォーマンスの向上にもつながると、僕は信じています。




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