基準と標準の正しい使い分け
朝礼ネタ2576 2021/01/01 経営規則・ルール会議などで、『採用の基準は70%以上にします』だとか、『この分野での標準は1万人です』などと、「基準」と「標準」という言葉が出てきます。
基準も標準も、物事を比較する時のバローメーターとして使われています。
似たような使われ方をしていますが、正確には意味が異なるため、正しく使い分けることが必要です。
基準は満たすことを条件とするレベルを示しています。
一方、標準は平均値より上の理想的なレベルのことを表しています。
基準として使われるレベルは、選択の判断をする時の要素になります。
その基準は数値であったり、技術であったりします。
例えば、『1時間でできることがランクアップの基準」だとか、『この操作をマスターしていることが選定基準』などと使われます。
一方、標準とされるレベルの場合は、平均値ということではありません。
例えば、標準体重というものがありますが、標準体重は全国民の平均の体重を指しているわけではありません。
健康的に暮らす上での理想的な体重のことです。
標準でいうレベルは統計上の調査によって表されたものであり、算数のように足して2で割った計算上の数値ではありません。
ところで、基準の「基」の字には、「一番下、土台」という意味が含まれています。
そこから、物事を判断する土台として使われます。
また、標準の「標」の字は、「目印、目安」という意味があり、「準」の字は「拠り所」となります。
従って、一般的な目安だったり、目標だったりするレベルが標準です。