海は命の源。生命は深い海底で誕生したのか
朝礼ネタ2162 2021/01/01 メディア・ニュース生命は深海から誕生したのか,という記事がありましたのでご紹介したいと思います。
深海の割れ目からマグマで暖められた高温の水が噴き出す場所を深海熱水噴出孔というそうです。
この場所で電気が発生していることが分かり,この電気エネルギーが生命がつくられる際に利用されたのではないかと考えられているそうです。また歴史的に発生が古い細菌の多くが,この深海熱水噴出孔の様な高温を好むことが分かっていることから,この深海熱水噴出孔において生命が誕生した可能性がにわかに脚光を浴びているとのことです。
この噴出孔には硫黄,金属を含む多くのミネラルとそれらからできる化合物が存在しており,この化合物が生命の原料がつくられる際の反応を促進したと考えられています。
生命の誕生には有機化合物,特にタンパ質の原料であるアミノ酸ができる必要がありますが,このアミノ酸の炭素源として海水中に含まれる二酸化炭素が利用された可能性があり,実験室的には二酸化炭素を硫黄金属と共に電気エネルギーを与えると二酸化炭素が一酸化炭素に変換したとのことです。
一酸化炭素は炭素原料として有望なもので,この一酸化炭素からアミノ酸ができたのではと考えられています。
深海熱水噴出孔では,高温高圧の条件となっているため反応も進みやすいと考えられます。
海水の中では,たとえアミノ酸などができても海水と共に流れて分散してしまうことが考えられますが,この噴出孔の岩には微細な穴が多くあることから,この穴の中でアミノ酸ができ長きにわたり蓄積され,さらにタンパクが出来ていったのではないかと推定されています。
生命の起源は宇宙から隕石と共にやってきたとの説もありますが,地球上で長い年月を経てゆっくりと誕生したとする説の方がロマンがあるように思います。
最近の話題から一つご紹介させていただきました。