天高く馬肥ゆる秋という諺は本当は怖い諺です。

  • 追加
  • 「天高く馬肥ゆる秋」という諺があります。
    空が高く見える秋は収穫の時期で、食べ物の豊富なこの季節は馬も肥え太る、という意味でこの諺は現在使われており、食欲の秋と並べる事で、寒くもなく暑くもなくなった過ごし易い季節には体調も良くなり食欲が増したところで、美味しい食べ物も摂れることから体重が増えるのだと理解されている事が多いのではないでしょうか。

    しかし本来のこの諺の意味を考える時、この様な平和でのんびりとした状況を表現するには相応しくない諺となってきます。
    この諺は、古代中国の詩人、杜審言の詩の中に出て来る一文です。
    「肥える」という言葉は飽食の時代の今でこそ、文字通り体の太ったという意味で、俗称で表現すると「デブ」という言わば蔑称として使われますが、大昔の食糧事情の良くない時代においては、十分に食べて肥え太った人は即ち体格の良い、体力のある力強い人という意味合いが強かったのです。馬においても肥え太った肥馬とは大きな強い馬を表す単語でした。

    昔の中国では、常に北方騎馬民族による侵略に晒されており、あの有名な万里の長城はその侵略を阻止する為のものです。つまり、秋という季節は、春夏の草が豊富な時期を過ごして肥え太って強い馬に乗った北方騎馬民族が攻撃を仕掛けて来るという季節です。この諺はその危機感を表現した諺なのです。

    我が社は今ブームの波に乗って業績が上がり急成長しています。この好況を天高い秋と喜んで自社を肥え太る馬だと満足してばかりいると、より太って強力になった競合他社に先を越される結果になりかねません。
    油断することなくこの諺の本来の意味を教訓にしなければなりません。




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