花粉症が市民権を得たことで気づかされた社会の難点
朝礼ネタ1564 2021/01/01 健康花粉症が社会で受け入れられたのはいつ頃からでしょうか、かつてはそれにかかっているような人もほとんどおらず、オフィスで鼻をすすったり、かんだり、くしゃみをすると怒られるようなこともありました。
幸いにも、花粉症が社会で受け入れられるとともにそういったことはなくなり、起こられるどころか心配されたり、同情されるようなことも増えてきました。花粉症だからと受付や窓口での業務を担当する社員がマスクをつけているような光景も決して珍しくはありません。
しかしながら、花粉症の苦しみというのは時代とともに移り変わるようなものではありません。何十年前であろうと、数は少なかったものの、今の人と同じように花粉に苦しんでいた人はいたはずです。そしてそんな人は周りから怒られたり白い目で見られたりして、辛い境遇に遭っていました。
どうしても、社会はより多くの人が生きやすくなるように作られています。車いすの人のために、建物全ての階段を無くしてエレベーターだけにするようなことはありません。それは社会が健全に運営されていくためには当然のことであり、異論をはさむ余地はありません。
しかしながら、大多数の意見は大事ですが、決して少数派をないがしろにしていいわけでもありません。車いすの人のためには、ある程度のスロープやエレベーターを用意するべきなのです。かつて花粉症で苦しんでいた人へ冷たい対応を取っていた社会、それを繰り返すべきではないでしょう。