小説「関ヶ原」から強く感じた事について
朝礼ネタ5752 2024/02/21 読書・書評司馬遼太郎先生の小説「関ヶ原」について読んで強く
感じた事を述べます。
今回取り上げたいのが石田三成の生き方です。
石田三成の生き方は、今の私たちの社会観に少なからず影響を与えていると
この本を読んで感じました。
今回、ぜひ、石田三成の行動を知ってもらい今後の生き方の参考に
してほしいと考えます。
小説「関ヶ原」の中では、石田三成は一貫して対面や先例を優先し、義を重んじすぎる
傾向のある武将として描かれています。
三成は自分の頭脳が明晰である点を、自慢してしまい、持たなくていい敵を
自然と作ってしまう、損な生き方をしがちな人といえそうです。
結局これが、徳川家康という度量が深く、戦国時代の生き残りである有数の
大大名と比較した場合、石田三成の欠点となってしまいました。
本番の関ヶ原では、数的に徳川家康の軍勢よりも石田三成方の勢力の方が優勢であったにも関わらず、
石田三成の人望のなさから、最後の瞬間で多くの味方であるはずの
人達から離反されてしまいました。
現代社会でも、インテリである人物の元に必ずしも人は集結しないという
例とかなり似ていると感じました。
石田三成はこうした失敗を関ヶ原ではしたものの今を生きる私たちに正義とは
何かを残してくれたと感じています。
数年前まで、天下に号令をかけていたのは豊臣家です。
その豊臣家に忠誠をほとんどの大名が誓ったにもかかわらず
数年後には多くの大名が、徳川家へ忠誠を誓う大名に変身していきました。
確かに三成は勝負には負けましたが、秀吉への忠誠を終生誓い、その誓いを
最後まで貫き通した点では、忠義とは何であるかを今の社会に残したといえるのでは
ないでしょうか。
小説「関ヶ原」は人により感じ方があるとは思いますが、ぜひ一読され石田三成の生き方を
振り返るのもいいと考えます。