十円玉の表と裏を同時に見るにはどうしたらよいか
朝礼ネタ4928 2022/01/12 自己啓発コミュニケーション最近では脱現金の風潮が高まり、財布自体を持ち歩かない人が増えてきましたが、ポケットやカバンに一枚くらいは十円玉が入っているかと思います。
十円玉の表には平等院鳳凰堂が、裏には10という数字がデザインされていることは、皆さんすでにご承知の通りです。
たかが十円玉ですが、改めて見ると表と裏では随分と見た目の印象が違います。
では、この二つのデザインを同時に見るにはどうしたらよいでしょうか。
鏡を使えば、裏になっている面は見えますが、それは左右反転した虚像です。
写真や動画を使うこともできますが、それはリアルではなく、カメラやスマホによってデータ処理されている映像です。
このように、物事の裏と表を同時に見ることは想像以上に難しいのです。
例えば、この会社についても、会社に属さないお客様の視点から見ることと、会社に属する社員の視点からみることを同時に行うことは不可能に近いと思います。
なぜならば、いったん会社の人間になってしまった社員は、社員としてのフィルターが働いてしまうので、純粋なお客様の視点にもどることができないからです。
社員としては、この会社を美しい平等院鳳凰堂が描かれた硬貨として形作っているつもりでも、お客様から見たら、ただの10と描かれた十円玉にしか見えていない、という可能性を常に意識していくことが大事だ思います。
では、十円玉の表と裏を同時に見ることは不可能か、というと、それは可能です。
その方法は、ひとりではなく、ふたりで見ることです。
裏側になってしまっている像は、裏側が見えているもうひとりの目を通して見る必要があります。
それを行うには、そのもうひとりとの密なコミュニケーションと信頼関係が必須です。
この場合、もうひとりとは、お客様だけでなく、同じ職場の仲間や関連するお取引先も当てはまるでしょう。
この会社をただの十円玉と評されてしまわないためにも、お客様の生の声に耳を傾け、社内での複数の発想を培うことを意識して職務に臨んでいきたいと思います。