硬水と軟水を使う料理の違い
朝礼ネタ4381 2021/01/01 グルメ商品・サービス近年は色々なブランドのミネラルウォーターが販売されており、バッグに入れて持ち歩いている人が少なくありません。
ミネラルウォーターはその名前の通り、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル分(無機塩類)が含まれている水のことです。
このミネラル分の量の割合によって表される指標が「硬度」です。
基準となる数値が100以下の場合は「軟水」、101~300は「中硬水」、300以上が「硬水」と分類されます。
硬度が高い水ほど、ミネラル分が多くなっています。
ただ、硬度の算出基準は世界共通になっているわけではなく、日本は一般的に米国の基準が利用されています。
硬水に含まれるミネラル分は、地下に堆積している岩石などから長い年月をかけて溶け出したものです。
従って、石灰岩地質が豊富で、滞留年数の長いヨーロッパ大陸の地下水は硬度が高い傾向にあります。
一方、日本やイギリスなどの島国は滞留年数が短いため、硬度が低く、軟水が多くなっています。
軟水は料理に適しており、そのため日本では水をふんだんに使った素材の良さを生かす料理が発達します。
生ものの料理が多いのは軟水のおかげでもあります。
日本人がよく飲む緑茶も水そのものの味が影響します。
ヨーロッパの水はほとんどが硬水のため、料理に利用するとミネラルの作用でたんぱく質が固まってしまい、旨み成分が出せません。
そのため、ヨーロッパでは水を直に利用する料理が少なく、オーブンによる焼き料理が普及しています。
また、煮物はワインや生クリーム、油脂を加えて調理しており、シチューのような煮込み料理が多くなっています。