帰宅後おいしいビールを飲むために
朝礼ネタ5214 2022/11/19 コミュニケーション私は毎日、仕事帰りにスーパーで買い物してから帰宅します。それが私の日課です。
ある日、いつものスーパーで、その日食べたい商品を選びカゴに入れると、レジへと並びました。
いつもはセルフレジを使用しますが、その日は疲れていたので、有人のレジへと並び会計を済ませると、先にある自動精算機で清算を済ませるように店員さんに言われました。
すると、自動精算機のすぐ真下に、前のお客さんが落としてしまったのか、たまごが1パック、丸ごと落ちて割れ、床一面、卵塗れになって汚れていたのです。
私は先に進むよう促す店員に、様子を伝えました。
片付けてくれるか、もしくは他の精算機に誘導してくれると思ったのです。
しかし、その店員はこう言いました。
「あとで片付けますので、まずはお支払いを済ませてください。」
スーパーにはいろんなお客さんが来ることでしょう。毎日の流れ作業のその中で、時には面倒と思うお客さんを相手にしなければいけない時もあるかもしれません。
ですが、まるで私が支払いを渋っているかのような店員さんのその対応に、こちらとしても少し怒りを感じました。
夕方の時間のスーパーということもあり、うしろには他のお客さんも控えています。
私は、仕方なく、つま先立ちで卵の残骸を避けながら、言われるがまま、とりあえず早く支払いを済ませようとしました。
気持ちの上では、何か納得がいきません。
その時、別のレジを担当していた他の店員さんが、その様子に気が付いて、雑巾を持って私のところへ近づき、「ごめんなさいね」
と声をかけてくれたのです。
内心私は、誰でもいいから文句を言いたい気分でしたが、思わず「大丈夫です」と答えました。
「とにかく支払いを済ませろ」と言ったのも、雑巾を持ちながら「ごめんなさいね」と近寄ってきたのも、同じスーパーのパートの店員さんです。
働く条件は一緒なのです。
ですが、客である私にとって、対応も受ける印象も全く違うものとなりました。
もっと大事なことは、店員さん本人たちの幸福度だと思います。
客とのいろいろなやり取りが繰り返される日々の中で、その日帰宅して、自分に「今日もお疲れ様、自分」と言って、おいしいビールが飲めたのはどっちだったかという事です。
私はその日、後から他の店員さんが声をかけてくれたことでモヤモヤしていた気持ちは救われ、おいしいビールを飲んで、一日を終える事が出来ました。