日本語の熟語は無駄だらけ
朝礼ネタ5177 2022/10/12 身近な法則漢字の研究をされている、ある学者先生によると、中国語の漢字は漢字一文字で一音節の音(オン)が基本的だそうです。
麻雀用語と思い出すと何となく分かります。
そしてそのせいで二文字並べるのが安定感があるので、中国語では単語を構成する時に二文字使う性質があるんだそうです。
書き文字のなかった頃の古代日本に漢字が入って来て、話し言葉を文字で表記するために、
漢字が使い始められた時にもこの習慣が受け継がれ、現代に至っているのだそうです。
だから日本語の単語にも、負担、安定、幸福、道路、闘争、山岳、樹木などなど、
二文字漢字の熟語が数限りなくあるということです。
ところで例に挙げた熟語をよく観ると、よく似た意味の漢字が並んでいます。
例えば「負担」は、荷物を背に「負う」と「肩に担う」という、似た意味の漢字が並んでいます。
わざわざ負担と書かなくても、負または担のいずれか一文字で意味は通じます。
なのに二文字を使わねばならないのは何という無駄でしょうか。
安定、幸福、道路、山岳、樹木にも同様の無駄があります。
前述の漢字の学者先生は、日本語には関係のない漢字の特性によって、
漢字伝来以来の千数百年の間、日本人は大いなる無駄を強いられてきたのだと解説なさっています。
これは目から鱗でした。
漢字一文字でよいなら、作文する時にどれほど手間が省かれるでしょう。作文なんてただでさえ面倒なんだから。
でも漢字を覚え始めてから今の今まで、これらの単語に何の違和感も疑問も持つことはありませんでした。
当たり前に過ぎたり、身の回りに普通にあり過ぎることって、そんなものなのでしょうね。
仕事についてもそれは言えます。
ずっとそのやり方でやってきたのだから。その仕事はそういうものだから、
などと何も考えずに受け継いできたことの中に、もしかしたら意外な無駄があるのかもしれません。